相続した家に住まないのに・・放置された庭の悩みと5つの解決策

ミホさん

親から相続した実家、住まないつもりなんだけど…庭がもう手に負えなくて。
草ボーボーだし、庭木もどんどん大きくなってるし。

Kさん

放置してると近隣トラブルになることもあるって聞いたよ。
どこから手をつければいいんだろう?

ミホさん

費用もどれくらいかかるのか全然わからなくて、業者もどこに頼めばいいのかさっぱりで……。

Kさん

売却のことも考えると、庭の状態って影響してくるのかな?

この記事を読むと分かること
  • 庭を放置したときに起こる近隣トラブルや法的リスクの具体的な内容
  • 庭の草刈り・剪定・抜根・整地にかかる費用の目安と業者の選び方
  • 荒れた庭が不動産売却価格に与える影響と整理するメリット
  • 住まない実家を処分する際に使える税の特例と選択肢のまとめ
目次

相続した家に住まない場合、庭を放置するとどうなるか

相続した家に住まない場合、庭を放置するとどうなるか
  • 放置した庭が引き起こす近隣トラブルの具体的なパターン
  • 特定空き家に認定されると固定資産税が最大6倍になるしくみ
  • 2023年民法改正で変わった庭木の越境ルールと損害賠償リスク

まず最初に、庭を放置し続けるとどんなことが起きるのかを整理しておきたいと思います。

「少しくらい大丈夫だろう」と思っていても、時間が経つにつれてリスクは確実に積み重なっていくんですよね。近隣トラブルや行政からの指導、さらには固定資産税の増加まで、放置することのデメリットを具体的に見ていきましょう。

空き家の庭を放置したときの近隣トラブルリスク

空き家の庭を放置したときの近隣トラブルリスク

庭を放置することで一番最初に表面化しやすいのが、近隣との摩擦です。

ぼく自身、知人が相続した実家の庭が1年ほど放置されたケースを見ていたのですが、あっという間に雑草が1メートル近くまで伸びて、お隣の方から苦情が入ったと聞きました。そういう状況、想像できますよね……。

管理されていない庭で起きやすいトラブルの代表例としては、まず雑草の繁茂による景観の悪化があります。背丈ほどに育った雑草は見た目が荒れているだけでなく、種が飛んでお隣の庭に雑草が増えてしまう原因にもなります。

次に庭木の枝が隣の敷地や道路にはみ出す越境問題があります。これは後ほど詳しく説明しますが、2023年の民法改正でルールが大きく変わった部分なので、特に注意が必要です。

それだけじゃなくて、草むらはヤブ蚊・マダニ・スズメバチの巣ができやすい環境でもあるんです。スズメバチの巣が庭にできてしまうと、近隣の方や通行人が刺されるリスクも出てきます。さらに、管理されていない空き家の庭はネコやネズミ、ハクビシン、場所によってはイノシシといった害獣の棲みかにもなりやすいと言われています。

庭の放置によって起きやすいトラブルをまとめるとこんな感じです。

  • 雑草の繁茂でお隣に種が飛んで苦情が来る
  • 害虫・害獣の棲みかになって近隣被害が出る
  • 空き家を狙った不法投棄が発生し、処分費用は所有者負担になる
  • 近隣住民から行政へ苦情が入り、指導や勧告に発展する

「遠くに住んでいるから気づかなかった」では済まない話になってくるので、定期的な確認と最低限の管理は続けておくのがおすすめです。

特定空き家に認定されると固定資産税が上がる理由

特定空き家に認定されると固定資産税が上がる理由

庭の荒廃が進むと、家全体が「特定空き家」として行政に認定されるリスクが出てきます。これ、かなり深刻な問題なんです。

2015年に施行された空き家対策特別措置法(2023年改正)によって、倒壊の危険があったり、衛生上有害だったり、周辺の生活環境を阻害している空き家は「特定空き家」に指定される可能性があります。庭の雑草や樹木の放置は、この認定判断の要素の一つになるんですよね。

特定空き家に指定されると、行政からの助言・指導→勧告→命令→行政代執行という段階的な対応が行われます。そして「勧告」を受けた段階で、固定資産税の住宅用地特例が外れます。

固定資産税が跳ね上がるしくみ

  • 住宅用地特例:住宅が建っている土地の固定資産税を最大1/6に軽減する制度
  • 勧告を受けるとこの特例が外れ、固定資産税が最大6倍になる可能性がある
  • 2023年改正で「管理不全空き家」の概念も新設され、より早い段階で行政が動けるようになった

たとえば年間6万円だった固定資産税が、勧告後には年間36万円になってしまうかもしれない……というのが現実です。10年で300万円の差になる計算ですよね。

なお、2023年時点での全国の空き家数は約900万戸(空き家率13.8%)にのぼり、そのうち「その他の空き家(長期不在・取り壊し予定等)」だけで385万戸を超えています(出典:総務省統計局『令和5年住宅・土地統計調査』)。空き家問題は社会全体の課題になっているからこそ、行政の対応も年々厳しくなっているんですよね。行政の指導が入ってから慌てて動くのではなく、庭の管理は早めに対処しておくのが安心だと思っています。

2023年民法改正で変わった庭木の越境ルール

2023年民法改正で変わった庭木の越境ルール

庭木の越境問題については、2023年4月に民法が改正されて、ルールが大きく変わりました。これはぼくも調べて「ああ、そういう方向になったのか」と納得した話なので、ぜひ知っておいてほしいんです。

改正前と改正後の違いをざっくり整理すると、こんなイメージです。

項目改正前改正後(2023年4月〜)
枝の越境所有者に切除を求めるしかできなかった一定条件のもとで隣地所有者が自ら切除できるようになった
根の越境越境された側が切除できる従来と変わらず(変更なし)

「一定条件」というのは、所有者に催告したのに相当期間内に切除されない場合や、所有者が不明・所在不明の場合、そして急迫の事情がある場合などです。

つまり、相続した庭の木の枝がお隣に越境していて放置したままにしていると、お隣の方が自分で切除できるようになったわけです。「それならお隣が切ってくれるからいいじゃないか」と思うかもしれませんが、そう簡単な話でもないんですよね。

越境した庭木の枝や根がお隣の建物・塀・車などに被害を与えた場合、損害賠償責任を負う可能性があるという点は見落とせないポイントです。たとえば、大きく育った庭木の枝が台風で折れてお隣の屋根を壊した……というケースが実際に起きることがあります。この場合、庭木の所有者(つまり相続人のあなた)が損害賠償を求められるリスクがあります。

また、庭木の根が越境してお隣の地中に広がり、ブロック塀や建物の基礎にダメージを与えるケースもあります。「放置していただけなのに賠償責任が……」とならないためにも、越境が疑われる庭木は早めに対処しておきたいですよね。

相続した空き家の庭整理にかかる費用の相場

相続した空き家の庭整理にかかる費用の相場

「庭の整理を業者に頼みたいけど、費用がどれくらいかかるかわからない」というよくある疑問、すごくよく聞きます。ぼくも最初に調べたとき、業者によって金額がまちまちで「いったいどれが正しいんだ……」と混乱したことがあります。

というわけで、一般的な費用の目安をまとめてみました。あくまで参考程度のざっくりした相場感なので、実際の費用は業者に見積もりを取って確認するのがおすすめです。

草刈り・除草の費用目安

草刈りの費用は、1㎡あたり180〜350円程度が一つの目安と言われています。30坪(約100㎡)ほどの庭なら、18,000〜35,000円程度になることが多いようです。ただ、雑草が背丈近くまで伸びていたり、大量の刈り草の処分が必要だったりすると、追加料金がかかることもあります。

作業の種類費用の目安
草刈り(除草)1㎡あたり180〜350円程度
除草剤の散布(追加)5,000〜10,000円程度
防草シート設置1㎡あたり300〜600円程度

草刈りだけで終わらせると半年〜1年でまた雑草が生えてきてしまうため、防草シートや砂利敷きをセットで考えるとトータルコストを抑えられるかもしれません。

庭木の剪定・伐採・抜根の費用目安

庭木の費用は樹木の大きさによって大きく変わります。

樹木の大きさ剪定費用の目安(1本あたり)
低木(1mまで)1,000〜3,000円程度
中木(3mまで)3,000〜10,000円程度
高木(5m以上)10,000〜30,000円以上

根ごと撤去する伐採・抜根は、剪定の1.5〜2倍程度の費用が目安です。さらに、伐採した木の運搬・処分費が別途5,000〜20,000円程度かかることも覚えておきたいポイントです。10本以上の庭木がある場合は、まず造園業者に現地を見てもらって見積もりを出してもらうのが確実です。

庭全体をリセットする場合の概算

整地(庭をまっさらにする)の費用は1㎡あたり300〜1,500円程度、砂利敷きは1㎡あたり2,000〜5,000円程度が目安です。100㎡ほどの庭で草刈り・剪定(10本程度)・整地をまとめて行う場合、合計で10万〜30万円程度になることが多いようです。

DIYで対応できる範囲と、プロに任せるべき範囲の目安です。

  • 膝下程度の雑草の除草・低木(1m以下)の剪定 → DIYで対応できることが多い
  • 落ち葉・枯れ木の片付け・除草剤の散布 → 体力と時間があれば自分でも可能
  • 高木の伐採・大量の庭木の撤去・広範囲の整地 → プロに任せるのが安全で確実

「いくらかかるんだろう……」という不安があれば、まず複数の業者に見積もりを依頼してみるのが一番の近道だと思います。

相続空き家の庭整理を業者に頼む際の選び方

相続空き家の庭整理を業者に頼む際の選び方

庭整理を依頼できる業者の種類は意外と多くて、最初は迷うかもしれません。ぼくも最初は「造園業者に頼めばいいんだろう」くらいにしか思っていなかったんですよね……。実際には、作業の内容によって適した業者が違うので、整理してみます。

作業内容別の業者の使い分け

業者の種類得意な作業注意点
造園業者庭木の剪定・伐採・抜根・庭全体のデザイン変更費用はやや高め。丁寧な仕上がりが期待できる
草刈り・除草専門業者雑草の除草・草刈り・防草シート設置庭木の作業は別途依頼が必要なことも
便利屋・生活支援業者軽作業全般・小規模な草刈りや片付け専門性はやや低い。作業範囲の確認が必要
不用品回収業者庭に放置された不用品・廃材の回収庭木の処分には対応していないことも
解体業者建物解体・大規模な庭の整地家全体の解体を考えている場合にセットで依頼しやすい

たとえば、雑草だけ何とかしたいなら草刈り・除草専門業者、庭木の伐採・抜根もまとめてやりたいなら造園業者、というように作業内容に合わせて選ぶといいと思います。家の解体も視野に入れているなら、解体業者に庭の整地もセットで相談するとコストを抑えられるケースがあります。

悪徳業者を避けるためのポイント

庭整理の業者選びで一番大切なのは、複数業者から見積もりを取ることだと思っています。

たとえば、最初に「安い」と言っていたのに作業後に高額を請求してくる悪質なケースも存在します。見積もりを書面でもらうことと、作業内容と金額の内訳を確認すること、この2点は必ず押さえておきたいところです。追加費用が発生する条件(廃材の処分費や交通費など)についても事前に確認しておくと、後からトラブルになりにくいです。

また、自治体によっては空き家の管理に関する補助金や支援制度を設けているところもあります。相続した家のある市区町村の窓口やホームページで確認してみると、費用を抑えられるかもしれません。実績があって見積もりが丁寧な業者を選ぶほうが、結果的にトラブルが少ないと思っています。

ミホさん

庭を整理したとして……それって売却のときにちゃんとプラスになるの?

Kさん

なるよ。荒れた庭のままだと買い手の印象がかなり変わるし、値引き交渉の口実にもなりやすいんだって。

相続した家に住まないなら庭だけでなく全体の処分を考えよう

相続した家に住まないなら庭だけでなく全体の処分を考えよう
  • 庭の片付けが売却の第一印象を大きく左右する理由
  • 住まない実家を持ち続けると年間10万〜30万円以上かかる現実
  • 相続空き家の売却で使える税の特例と相続登記義務化の注意点

庭の整理はひとつの大切なステップです。ただ、庭を綺麗にしても、住まない家を持ち続けることで発生するコストや手間は続いていくんですよね。ここからは、庭問題を入口にしながら、家全体をどう処分するかという視点でお話ししていきます。

相続実家の庭片付けが売却の第一歩になる理由

相続実家の庭片付けが売却の第一歩になる理由

庭の片付けをすることが、なぜ売却への第一歩になるのか……実はこれ、ぼくも最初はピンとこなかったんです。でも調べていくうちに、「なるほど、そういうことか」と腑に落ちました。

不動産の売却では、買い手の「第一印象」がものすごく大事なんです。内覧に来た人が庭を見たとき、雑草だらけ・樹木が生い茂っていて採光も悪い、という状態だと「管理が行き届いていない家なんだな」という印象を持ってしまいます。その印象が、購入意欲の低下や値引き交渉につながることが多いんですよね。

逆に言うと、庭が整理されているだけで「きちんと管理されていた家」という安心感を与えられます。人間って、第一印象でかなりの部分を判断してしまうものなので、庭の見た目の改善は費用対効果が高いと思っています。

また、隣地への越境問題が残っていると売買契約がスムーズに進まないことがあります。仲介業者から「越境を解消してから売り出しましょう」と言われるケースも多いので、庭の整理と越境問題の解消はセットで考えておくといいかもしれません。

荒れた庭が不動産の売却価格に与える影響

荒れた庭が不動産の売却価格に与える影響

荒れた庭がある空き家は、買い手がつきにくかったり、値引きの理由にされやすかったりする現実があります。

たとえば、庭木が大きく育ちすぎて建物の採光や通風を妨げている場合、買い手は「庭木の処分費が別途かかる」と判断して購入価格の引き下げを求めてくることがあります。庭の土壌に廃材や古い産業廃棄物が埋まっているケース(古い家では稀にあります)も、売却の大きな障壁になります。

こうした問題が重なると、一般市場での売却が難しくなり、不動産買取専門業者への売却を迫られる状況になりがちです。訳ありの荒れた空き家は不動産買取専門業者に直接売ることになりがちで、その場合は市場価格の60〜80%程度になることが多いです。

一方で、庭を整理してから売り出すと、仲介(一般市場)での売却ができるようになるケースも増えると言われています。「庭の整理に10〜30万円かけても、売却価格が上がれば十分元が取れる」みたいな考え方もできますよね。もちろん必ず価格が上がるとは言い切れませんが、少なくとも買い手の選択肢が広がるという点では、整理しておく価値は十分あると思っています。

住まない実家を持ち続けるランニングコストの実態

住まない実家を持ち続けるランニングコストの実態

「庭だけ整理すれば、あとはなんとかなるんじゃないか」と思いがちなんですが……実はそうでもないんです。住まない実家を持ち続けると、毎年こんなコストがかかり続けます。

費用の種類年間の目安
固定資産税・都市計画税5万〜15万円程度(地方の一般的な実家の場合)
空き家向け火災保険2万〜5万円程度
草刈り(年2〜3回)3万〜10万円程度
管理委託サービス(月1〜2回点検)6万〜24万円程度

合計すると、年間10万〜30万円以上のコストがかかり続けることも珍しくありません。これが10年間続いたとしたら、100万〜300万円以上になる計算です。さらに、特定空き家の勧告を受けてしまうと固定資産税が最大6倍になるリスクも重なってきます。

また、空き家は通常の住宅向け火災保険が適用外になるケースがあります。空き家専用の保険に切り替えていないと、万が一火事が起きたとき補償が受けられない……という事態になりかねないので注意が必要です。管理のために実家に定期的に足を運ぶ交通費や時間コストも、遠方に住んでいる場合はバカにならないんですよね。

「なんとなく持ち続けている」だけで、気づいたら大きな出費になっていた……という事態は避けたいですよね。住まない実家は、持ち続けること自体がコストなんだという認識を持っておくことが大切だと思います。

相続した空き家を処分するときに使える税の特例

相続した空き家を処分するときに使える税の特例

相続した空き家を売却する際には、税金面でお得になる制度があります。ここは正直、ぼくも最初は「難しそう……」と思って後回しにしていた部分なんですが、知っておくと行動のスピードが変わってきます。

相続空き家の3,000万円特別控除(3年以内売却特例)

正式には「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」といいます。相続した空き家や土地を売却したとき、譲渡所得から最大3,000万円を差し引けるという制度で、譲渡所得に対して約20%の税率がかかることを考えると、最大600万円程度の節税につながる可能性があります。

3,000万円特別控除の主な要件

  • 1981年5月31日以前に建築された建物(旧耐震基準)であること
  • 相続の直前まで被相続人が居住していたこと
  • 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
  • 売却価格が1億円以下で、建物を耐震改修するか更地にして売ること

2024年1月以降の改正で、相続人が3人以上の場合は控除額が2,000万円に縮小されましたので注意が必要です。「どうすればいいか」と先延ばしにしているうちに特例の期限が切れてしまった……というケースは実際にあるので、早めの行動が大切です。

相続登記の義務化(2024年4月〜)

2024年4月から、相続登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に登記申請しないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象になります。2024年4月1日以前に発生した相続についても対象になっており、3年間の猶予期間が設けられています。庭付き空き家を売却するにも、まず相続登記が必要なので、早めに手続きを進めておくのがおすすめです。相続登記は司法書士に依頼するのが一般的で、費用は物件の評価額によって異なりますが数万〜十数万円程度が目安です。

相続土地国庫帰属制度(2023年4月〜)

売れない・管理できない相続土地を国に引き渡せる制度です。ただし要件が厳しく、建物がある土地は対象外(建物を解体した後なら申請可能)です。審査費用(1筆1万4,000円)に加え、負担金として市街地の宅地なら1筆あたり20万〜30万円程度が目安として必要になります。庭が整備されていない場合や土壌汚染の懸念がある場合は不承認になることもあります。あくまで選択肢の一つとして頭に入れておく感じで、実際に使えるかどうかは専門家に確認するのがいいと思います。

庭付き空き家でも売却できる?よくある疑問に答えるQ&A

庭付き空き家でも売却できる?よくある疑問に答えるQ&A

庭付きの相続空き家について「こういう状態でも売れるの?」という不安系の疑問、結構よく見かけます。というわけで、よくある疑問にお答えしていきます。

Q. 庭が荒れ放題でも売却できますか?

結論から言うと、荒れた庭のままでも売却できる可能性はあります。ただ、一般の買い手がつきにくい状態だと、不動産買取専門業者への売却が現実的な選択になることが多いです。買取価格は市場価格の60〜80%程度になることが多いので、庭を整理してから一般市場に出すのと、そのまま買取に出すのとでどちらが有利かを比較してみるといいかもしれません。「整理にかかる費用」と「整理後に上がる可能性のある売却価格」を不動産会社に相談しながら試算してみるのがおすすめです。

Q. 庭に大きな樹木がたくさんあっても売れますか?

樹木が多い・大きすぎるというケースも、売却自体はできます。ただ、採光や通風への影響が大きい場合は買い手の評価が下がりやすいです。主要な樹木だけ事前に伐採・抜根しておくだけでも、印象はかなり変わるといわれています。費用と売却への影響を考えながら、どの樹木を処分するかを優先順位をつけて考えるといいと思います。

Q. 隣地への越境がある状態で売却できますか?

越境問題が残っていると、売買契約の際に買い手や仲介業者から解消を求められることがほとんどです。越境を解消してから売り出すか、越境がある状態を買い手に説明したうえで売るかを不動産会社に相談するのが現実的だと思います。越境問題を放置したまま売却しようとすると、契約直前で破談になるリスクもあるので、早めに確認しておくのがおすすめです。

Q. 相続放棄すれば庭や家の管理から解放されますか?

相続放棄をすると、その家だけでなく他の相続財産もすべて放棄することになります。また、放棄後も相続財産管理人が選任されるまでは管理義務が残る場合があることも覚えておいたほうがいいです。「家だけを放棄する」ことはできない仕組みなので、預貯金など他にプラスの財産がある場合は慎重に判断する必要があります。相続放棄を考えている場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

ぼくも最初は自分でやろうとしたんですが、途中で 「これ、プロに頼んだほうが結果的に安いのでは…」と思い直した経験があります。 費用だけでも確認しておくと、自分でやるかプロに頼むかの判断がしやすくなります。

庭じまいの業者選びについて詳しくまとめた記事はこちらです。

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相続した家に住まない場合の庭と家の処分まとめ

相続した家に住まない場合の庭と家の処分まとめ

ここまで長く読んでくださってありがとうございます。最後に、この記事でお伝えしてきたことを整理しておきます。

  • 庭の放置は近隣トラブル・特定空き家認定・固定資産税増加につながる。2023年の民法改正で庭木の越境ルールも厳しくなっているので早めの対処がおすすめ
  • 庭の整理費用は100㎡程度で10万〜30万円が目安。複数業者に見積もりを取り、書面で内容を確認してから依頼することが大切
  • 庭を整理することで買い手の第一印象が変わり、一般市場での売却がしやすくなる。荒れたままだと買取価格は市場価格の60〜80%程度になりがち
  • 住まない実家の維持コストは年間10万〜30万円以上。持ち続けること自体がコストだという認識を持っておくことが重要
  • 相続空き家の売却には3,000万円特別控除(3年以内売却特例)が使えるケースがある。相続登記の義務化(2024年4月〜)とあわせて早めの行動が大切

この記事でお伝えした費用や税制の情報はあくまで一般的な目安です。実際の状況は物件ごとに大きく異なるため、庭の整理は複数業者への見積もり依頼、税金や法律の問題は税理士・司法書士・弁護士などの専門家への相談をおすすめします。

「どこに相談すればいいかわからない」という方は、まず不動産会社に話を聞いてみるのも一つの選択肢です。相続した空き家の庭問題から家全体の処分まで、一人で抱え込まずに専門家の力を借りながら進めていけると、きっとスムーズになると思います。

相続した家についてプロに相談したい方は、まずは無料査定・相談からはじめてみてください。

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