終活で家の中は少しずつ片付けているんですが、庭をどうするかが全然手つかずで。何から始めればいいんでしょう?
庭って後回しになりがちですよね。でも、放置していると近隣トラブルや相続問題にもつながるんです。
まずは「庭じまい」という考え方を知るところから始めてみましょう。
庭じまいって何ですか?初めて聞きました。
簡単にいうと、老後の管理負担を減らすために庭を整理・縮小していくことです。
やることの順番や費用の目安まで、この記事でまとめて解説しますね。
- 庭じまいとは何か、その意味と終活における位置づけ
- 庭の終活でやること一覧と優先順位の考え方
- 庭じまいにかかる費用の目安と節約のポイント
- DIYと業者依頼の使い分けと業者選びの注意点
終活で庭をどうするか悩む前に知ること


- 庭を放置すると起きる4つのリスクを知ることができる
- 庭の生前整理を始めるベストなタイミングがわかる
- 庭じまいでやること一覧と費用感を把握できる
- DIYと業者の使い分け基準がクリアになる
まず庭じまいという言葉を聞いたことがありますか?
終活のなかで庭が話題になることは、実はまだそれほど多くないんです。でも、庭を放置したままにしておくと、思わぬ問題に発展することがあります。
このセクションでは、庭じまいを知る前に把握しておきたい基本的な情報を整理していきます。
庭終活が必要になる4つの理由


庭の終活が必要になる理由は、大きく4つに分けられると思っています。どれかひとつでも「あ、これ自分のことだ」と感じたら、そろそろ動き始めるサインかもしれません。
① 体力的な管理が難しくなる
庭の手入れって、意外と体力を使うんですよね。草むしりや剪定、落ち葉の片付けなど、しゃがんだり立ったりを繰り返す作業は、若いころは何でもなかったのに、60代後半を過ぎてくると「前はできていたことができなくなってきた」と感じる方が増えてきます。
ぼくの親も70代に差し掛かったころから、庭に出る頻度がぐっと減ってきました。「ちょっとやろうかな」と思っても、翌日に腰や膝に響いてしまって……という話を何度も聞きました。体力が落ちてから一気に管理しようとするのは、むしろ危険なこともあります。だからこそ、まだ動ける今のうちに少しずつ整えていくことが大切だと思っています。
② 近隣トラブルのリスクが高まる
庭の管理が行き届かなくなると、隣の敷地に枝が越境したり、雑草の種が飛んだりといった問題が起きやすくなります。近隣トラブルって、一度こじれるとなかなか修復が難しいんですよね。
2023年4月には改正民法が施行され、隣から越境してきた枝を一定条件のもとで切除できるようになりました。裏を返せば、自分の木が隣に越境している場合には所有者責任が問われる可能性があるということです。庭木を適切に管理しておくことは、自分のためだけでなく、近隣との良好な関係を保つためにも大切なことだと感じています。
③ 相続・空き家問題につながる
総務省の調査によると、2023年時点で日本の空き家は約900万戸に上るといわれています。空き家になった家の庭が荒れた状態で放置されると、自治体に特定空家に指定されることがあります。特定空家に指定されると、固定資産税の住宅用地特例が外れて税額が最大6倍になるケースもあるんです。
これは2015年に施行された空家等対策の推進に関する特別措置法によるもので、荒れた庭を持つ家も対象になり得ます。(出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法について」)生前に庭をきちんと整えておくことで、こうした問題を未然に防ぐことができるんですよね。
④ 子どもへの負担を残さないため
「子どもに迷惑をかけたくない」という思いで終活を始める方は多いですよね。家の中の片付けや財産整理については意識している方が多いですが、庭はつい後回しになりがちなんです。
庭木の伐採や庭石の撤去、池の埋め立てなど、専門業者への依頼が必要な作業は、費用も時間も相当かかります。しかも、子ども世代が仕事や育児で忙しい時期と重なることも多いんですよね。元気なうちに自分で判断・整理しておくのが、子どもへの一番の配慮になると思っています。「庭だけは自分でどうにかしておいたよ」という一言が、どれほど子どもの心を軽くするか……想像してみてください。
庭生前整理を早めに始めるべき時期


庭の生前整理を始めるのに「遅すぎる」ということはありませんが、早いほど選択肢が広がるのは確かです。目安としては、60代のうちに着手するのがおすすめです。
60代であれば、まだ自分で業者との打ち合わせができたり、「この木は残したい」「この石は思い出があるから……」という自分の意思を反映した決断ができます。70代を超えると体力的な制約が大きくなり、自分で判断・行動できる範囲が少しずつ狭まってきます。
早めに始めるほど費用も手間も減る理由
- 庭木が小さいうちに整えるほど剪定・伐採の費用が安くなる
- 相続発生前に整理すると相続人全員の合意が不要で手続きがシンプル
- 自分の意思と好みを反映した庭の姿を決められる
というわけで、「まだ早いかな」と思っているうちが、実はベストタイミングだったりするんですよね。
庭の終活でやることを一覧で確認


庭じまいでやることは、大きく5つに分類できます。全部やる必要があるわけではなく、自分の庭の状態に合わせて取捨選択していく感じです。まずは全体を把握して、「うちの庭に当てはまるのはどれか」という目線で読んでみてください。
庭じまいでやること5つ——まずはこのリストで現状を把握してみてください。
- 庭木の剪定・伐採・抜根
- 雑草対策(防草シート・砂利敷き・コンクリート舗装)
- 庭石・石灯籠・蹲(つくばい)の撤去
- 庭池の埋め立て
- 外構リフォーム(ローメンテナンス化)
庭じまいの費用目安をざっくり把握


費用は庭の広さや状態、地域によって大きく変わるので、あくまで目安として参考にしてください。それでも「だいたいどのくらいかかるの?」という感覚は先につかんでおきたいですよね。以下の表で、各作業の費用感をざっくり確認してみてください。
| 作業内容 | 費用目安 |
|---|---|
| 庭木の剪定(低木・1本) | 2,000〜5,000円 |
| 庭木の剪定(中木・1本) | 5,000〜15,000円 |
| 庭木の剪定(高木・1本) | 15,000〜50,000円以上 |
| 庭木の伐採(低木・1本) | 3,000〜8,000円 |
| 庭木の伐採(中木・1本) | 8,000〜20,000円 |
| 庭木の伐採(高木・1本) | 20,000〜100,000円以上 |
| 抜根(1本) | 5,000〜30,000円 |
| 庭石・石灯籠の撤去(1個) | 5,000〜50,000円 |
| 庭池の埋め立て(小〜中) | 50,000〜200,000円 |
| 防草シート施工(1㎡) | 800〜1,500円 |
| 砂利敷き(1㎡) | 2,000〜5,000円 |
| コンクリート舗装(1㎡) | 5,000〜15,000円 |
| 庭じまい一式(30〜50㎡) | 200,000〜500,000円程度 |
表を見てもらうとわかるように、高木の伐採は低木の10倍以上の費用になることもあります。木が大きくなればなるほど費用がかかるので、早めに着手することが節約にもつながるんですよね。
DIYと業者依頼の判断基準とは


「どこまで自分でできるか」は、多くの方が気になるところだと思います。ぼくも最初は「全部自分でやろう」と思っていたんですが、やってみるといろいろ難しいことがわかってきました……。特に木の伐採は、「これくらいできるだろう」という感覚と実際の難しさにかなりギャップがありました。結局、安全に関わる部分はプロに任せるのが一番コストパフォーマンスが高いと実感しています。
体力と時間があれば自分で対応できる作業はこちら。ホームセンターで材料が揃えられますし、体への負担も比較的少ないです。
- 手で引き抜ける程度の雑草むしり
- 小さな苗木や低木の撤去
- 防草シートの敷設(小規模・平坦な場所)
- 砂利の追加補充
以下の作業は、安全性や専門性の観点から必ず業者に依頼してください。
- 高木(3m以上)の剪定・伐採
- 抜根作業(根が広がった大木)
- 庭石・石灯籠など重量物の撤去
- 庭池の埋め立て
- コンクリート舗装などの外構工事
終活の庭をどうするか迷ったときの進め方


- 庭木の整理を最初に着手すべき理由と具体的な流れがわかる
- 雑草対策の選択肢を比較して自分に合う方法を選べる
- 庭石・池の撤去で知っておくべき注意点と費用感がつかめる
- ローメンテナンス庭への変え方3パターンと業者の選び方がわかる
全体像はわかってきたんですが、実際に動き出すとしたら何から手をつければいいですか?
まずは庭木の整理から始めるのが正解です。放置すると費用も手間も雪だるま式に増えていくので、ここを先に片付けると後がグッと楽になりますよ。
庭木の剪定・伐採から着手する理由


庭じまいを始めるなら、まず庭木の剪定・伐採から着手するのがおすすめです。理由はシンプルで、庭木は放置すると問題が雪だるま式に大きくなるからです。
たとえば、今は隣の敷地に少し枝が出ている程度でも、数年後には大きく越境してトラブルになることがあります。台風のシーズンに大きな枝が折れて、フェンスや屋根を傷つけることも……。そういった被害が出てしまってから対処するのは、費用も精神的な負担もかなり大きくなります。
剪定・伐採・抜根の違いと選び方
- 剪定——木を残しながら小さく整える。管理しやすい状態を維持したい木に
- 伐採——根元から切り倒す。管理が困難になった木や枯れ木が対象
- 抜根——切り株や根を土中から掘り起こす。根腐れによる地盤弱化を防ぐ
というわけで、庭木の整理は庭じまいの最初の一手として、もっとも優先度が高い作業だと考えています。
雑草対策と防草シートの活用法


庭木の次に取り組みたいのが、雑草対策です。雑草って、少し放置するとあっという間に広がってしまうんですよね。特に夏場は1〜2週間で庭が草だらけになることもあります。
毎週のように草取りをしていた方が、体力的にそれができなくなってきたとき……なんとも言えない焦りを感じるんですよね。だからこそ、草取りが不要になる仕組みを早めに整えておくことが大切だと思っています。
防草シートは、地面に敷くことで雑草の生育を抑えるシートです。光を遮断することで草の発芽・成長を防ぐ仕組みで、上から砂利を敷くことで見た目もきれいになり、踏み歩きもできるようになります。一度施工すると長期間、製品によっては10年以上効果が持続するので、コスパのいい対策といえます。
ただ、雑草の根がシートを突き破るケースもゼロではないので、品質の高いシートを選ぶことと、端の処理をしっかりすることが大切です。
雑草対策にはいくつかの方法があって、それぞれ特徴が違います。
| 対策方法 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 防草シート+砂利敷き | コスパよく、DIYも可能。景観も整う | 費用を抑えたい、見た目も大事にしたい |
| コンクリート・インターロッキング舗装 | 最も効果的でメンテがほぼ不要 | とにかく手間ゼロにしたい |
| グランドカバー植物 | タマリュウやクローバーなどで雑草を抑制。定期的な刈り込みは必要 | 植物を残したい・自然な雰囲気が好き |
ぼく個人的には、防草シート+砂利の組み合わせが一番バランスがいいと思っています。費用も比較的抑えられますし、自分でDIYできる部分も多いので、取り組みやすいんですよね。ただ、コンクリート舗装は一度やってしまえば草取りが完全に不要になるので、管理を徹底的に楽にしたい方には向いていると思います。費用はかかりますが、長い目で見れば草取りにかけてきた時間・体力・精神的な負担を考えると、十分に元が取れる投資だと感じています。
庭石・石灯籠・庭池の撤去について


日本庭園風の庭には、庭石や石灯籠、蹲(つくばい)が置かれていることが多いですよね。これらは見た目は素敵なんですが、管理がほぼできなくなると一気に「負の遺産」になりやすいんです……。苔が生えたり、石が傾いたり、池の水が腐ったりすると、庭全体の印象がぐっと悪くなりますし、安全面のリスクも出てきます。「昔は好きだったけど、今は正直管理できない」という方は、思い切って撤去を検討してみてもいいかもしれません。
庭石は大きさによっては1個あたり数十kgから数百kgにもなります。個人での移動は非常に危険なので、必ず専門業者に依頼するようにしてください。石灯籠も同様で、重心が高く倒れやすいため、素人が動かそうとすると怪我のリスクが高くなります。
庭池は管理をやめると水が腐り、害虫の発生や悪臭、転倒リスクの原因になります。特に高齢の方が夜間に庭に出たとき、池に気づかずに転落するというリスクは、想像以上に深刻です。
庭池の埋め立ては、大まかにこの順番で進めます。
- 池の水を抜く
- 排水設備を確認・処理する
- 砂や土砂で埋め戻す
- 地盤を整えてコンクリートや舗装材で仕上げる
ローメンテナンス庭への変え方3パターン


庭じまいをした後、庭がどうなるのか気になりますよね。ゴールのイメージがあると、作業の進め方も業者への依頼内容も決めやすくなります。「庭をなくす」というより「管理しやすい庭に変える」という発想で考えると、取り組みやすくなると思います。
| パターン | 概要 | こんな人に向いている |
|---|---|---|
| 砂利+低木のローメンテナンスガーデン | 高木を伐採・撤去し、防草シート+砂利で整える。低木や季節の花を少し残す | 庭は好きだが今より楽にしたい人 |
| コンクリート・タイル舗装で管理ほぼゼロ | 庭全体を舗装。草取り不要で掃き掃除だけで維持できる | とにかく手間をゼロにしたい人 |
| 更地にして売却・活用 | 庭木・庭石・構造物をすべて撤去して更地にする | 土地の活用・売却を検討している人 |
「庭を手放す」という感覚ではなく、「庭を自分サイズに整える」という感覚で取り組めるのがパターン①のいいところだと思います。たとえば、年に1〜2回の剪定だけで維持できる低木を数本残して、あとは砂利でまとめるだけでも、庭らしさをキープできるんですよね。
ただ、売却前の整理については不動産業者に相談してから進めるほうがいい場合もあります。「更地にするより建物付きのほうが高く売れる」というケースも実際にあるので、庭じまいと売却を同時に考えているなら、まずは不動産の専門家に相談してから動くのがおすすめです。
業者選びで失敗しないチェック項目


庭じまいを業者に依頼する場合、業者選びは慎重にしたほうがいいと思っています。ぼくも最初に相談した業者が、見積もりがざっくりしすぎていて後から追加費用が発生してヒヤッとした経験があります……。最初の見積もりよりも最終的な支払いが大幅に増えた、という話はよく聞くので、事前の確認がとても大切なんです。特に高齢の方を狙った悪徳業者も残念ながら存在するので、慎重に進めてほしいと思っています。
業者を選ぶ前に、以下の項目を必ず確認してください。
- 複数の業者から相見積もりを取っているか
- 見積書に作業内容・処分費用・追加費用の条件が明記されているか
- 造園業・解体業・外構業など、作業内容に応じた専門業者かどうか
- 口コミや施工実績が確認できるか
- 担当者の対応が丁寧で説明がわかりやすいか
見積もりは最低でも2〜3社から取ることをおすすめします。金額の差が大きい場合は、何が含まれていて何が含まれていないのかを必ず確認してください。「安さだけで選んで後悔した」という話も聞くので、価格だけでなく内容と信頼性を総合的に見て判断するのがいいと思います。
終活で庭をどうするか迷う前に一歩踏み出そう


ここまで読んでいただいて、庭じまいのイメージが少しつかめてきたでしょうか。最初は「何から始めればいいかわからない……」という状態でも、整理してみると意外と順序よく進められるんですよね。
まず自分の庭の現状を確認して、優先順位を決めて、必要であれば専門業者に相談する——この3ステップで動いてみてください。
ぼく自身も、親の庭をどうするかについて最初はすごく悩んでいました。でも、一度業者に現地を見てもらって話を聞いたら、「意外とこんなふうにできるんだ」と思えて、気持ちが軽くなった記憶があります。相談してみることで、選択肢がぐっと広がるんですよね。
庭を手放すことへの寂しさや抵抗感は、あって当然だと思います。長年かけて育ててきた庭への愛着は、誰でも持っているものです。ただ、「自分が管理できなくなってから」よりも、「元気なうちに自分で決める」ほうが、後悔が少ないと感じています。自分で決めた庭の姿は、たとえシンプルになっても、愛着を持って見ていられるものだと思うんです。
- 庭じまいとは老後の管理負担を減らすために庭を整理・縮小することで、終活のなかでも後回しにされやすい重要なテーマ
- 体力低下・近隣トラブル・相続問題・子どもへの負担という4つのリスクを避けるために、60代のうちに着手するのがおすすめ
- やることの優先順位は庭木の整理と雑草対策が最上位。費用は木の大きさや作業内容によって大きく異なる
- 安全に関わる作業(高木伐採・重量物撤去・池の埋め立て)は必ず専門業者に依頼し、相見積もりで業者を慎重に選ぶ
- ゴールは「管理しやすい庭に変えること」。砂利+低木・コンクリート舗装・更地の3パターンから自分に合うイメージを選ぼう
というわけで、この記事が庭の終活を考えるきっかけになれば嬉しいです。具体的な業者への依頼方法や、庭木の伐採費用の詳細については別の記事でも詳しくまとめているので、あわせて参考にしてみてください。費用や法律・安全に関わる判断については、必ず専門家にご相談のうえ、最終的な判断をご自身でされることをおすすめします。


庭じまいの業者選びについて詳しくまとめた記事はこちらです。












