年金生活に入ったら、今の庭ってどうやって維持すればいいんだろう。
費用も体力も不安で。
草むしりや剪定の費用が年間でどのくらいかかるか、ちゃんと計算したことなかったかも。
業者に頼み始めると意外とかかるんですよね。
年金収入と比べたら、正直ちょっと怖くなってきました。
費用だけじゃなくて、体力的にも限界が来る前に対策を考えておくのが大事みたいですよ。
- 年金収入と庭の年間維持費を比較した家計の実態
- 体力低下や熱中症リスクなど老後の庭仕事の現実
- 維持費を減らすローメンテナンス化や業者活用の方法
- 庭を縮小・手放す選択肢と早期対策の考え方
年金生活で庭の維持が無理になる3つの理由


- 庭の維持費は年間8万〜40万円超になることもある
- 65歳を超えると熱中症・腰痛・転落のリスクが急増する
- 放置すると近隣トラブルや大規模清掃費用が発生しやすい
- サインに早めに気づくことが、将来のコストを抑えるカギになる
年金生活で庭の維持が難しくなる理由は、お金・体力・手間の3つが絡み合っているんです。
どれかひとつだけが問題なら対処しやすいんですが、この3つが同時に重なってくるのが老後の庭問題のしんどいところなんですよね。まずはそれぞれの実態を具体的に見ていきましょう。
年金生活での庭管理にかかる年間費用を試算


庭の維持費って、意外と見えにくいコストなんです。ぼくも最初は「草むしりくらいならタダでしょ」と思っていたんですが、業者に頼み始めると年間でけっこうな金額になることがわかってきました。
しかも庭の維持費というのは、剪定や草刈りだけじゃないんですよね。害虫対策の薬剤散布とか、水道代とか、土や肥料の補充とか、細かい出費が積み重なっていくんです。
一般的な戸建て住宅の庭(面積30〜50㎡程度)の年間維持費の目安をまとめてみます。あくまで参考値なので、実際の費用は庭の大きさや状況によって大きく変わります。
| 作業内容 | 年間回数 | 業者依頼の費用目安 | 年間合計 |
|---|---|---|---|
| 樹木の剪定 | 年1〜2回 | 1万〜3万円/回 | 2万〜6万円 |
| 草刈り・除草 | 年3〜5回 | 5,000〜1万5,000円/回 | 1万5,000〜7万5,000円 |
| 芝刈り(芝庭の場合) | 年5〜10回 | 1万〜2万円/回 | 5万〜20万円 |
| 害虫・病気の薬剤散布 | 年1〜2回 | 5,000〜1万円/回 | 1万〜2万円 |
| 水道代(散水) | 通年 | 月500〜2,000円 | 6,000〜2万4,000円 |
| 土・肥料・消耗品 | 随時 | 数千円〜1万円/年 | 1万円程度 |
これをまとめると、DIY多め・小規模な庭で約3万〜5万円/年、業者を年1〜2回使う標準的な家庭で約8万〜15万円/年、大きな庭や樹木が多い・芝庭の場合は約20万〜40万円/年以上になることもあります。
月換算にすると、標準的なケースでも月6,500〜12,500円ほどになるんですよね。特に芝庭を持っている方は要注意で、芝刈りだけで年間5万〜20万円という計算になることもあります。
たとえば、造園業者に庭全体の年間管理契約(定期訪問2〜4回)を結ぶと、年間10万〜30万円かかるのが相場です。これは固定費として毎年かかり続けるわけですから、年金生活の家計に与える影響はかなり大きいと思います。
現役のころは収入に余裕があったから気にならなかった出費も、年金生活に入ると途端に重くなる……みたいな感覚、あるんじゃないでしょうか。
老後の庭にかかるお金と年金収入の差額


では、年金収入と庭の維持費を実際に比べてみるとどうなるでしょうか。年金収入の平均的な目安(あくまで一般的な参考値です)はこんな感じです。
| 世帯パターン | 月額の目安 |
|---|---|
| 厚生年金ありの夫婦2人(モデルケース) | 約22万円 |
| 国民年金のみの夫婦2人 | 約11〜12万円 |
| 老齢基礎年金(国民年金)の実際の平均 | 約5万5,000円程度 |
総務省統計局「家計調査」(2023年)によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯の月間消費支出は約23万〜24万円とされています。厚生年金ありの標準的な夫婦でも、すでに月1〜2万円程度の赤字が発生しやすい計算なんです。
そこに庭の維持費が月6,500〜12,500円加わってくると、家計への影響はかなり大きくなりますよね。国民年金のみの夫婦の場合はさらに深刻で、生活費だけで月10万円以上の赤字になるケースもあります。
固定資産税も忘れずに計算しておこう
- 庭付き一戸建ての固定資産税は年間10万〜30万円が目安
- 月換算で8,000〜2万5,000円ほどの負担になる
- 庭の維持費と合わせると、月2万〜4万円超の住居関連コストになることも
体力低下で庭仕事が困難になる年齢の目安


お金の問題と同じくらい重要なのが、体力の問題です。ぼくの知人も、60代前半まではバリバリ庭仕事をこなしていたのに、65歳を超えたあたりから「去年できたことが今年はしんどい」と感じるようになったと話していました。
60代後半から体力は急激に落ちやすくなると言われていて、「去年は平気だったのに今年はきつい」という変化が短いスパンで起きるんです。特に注意が必要なのは、熱中症リスクと転倒リスクの2つです。
65歳以上の庭仕事で特に気をつけたいリスクはこの3つです。
- 熱中症:65歳以上は救急搬送者の約52%を占める(総務省消防庁2023年データ)
- 腰痛・膝痛:65歳以上の約40%が腰痛を抱えており、草むしりの前傾姿勢が特に負担になる
- 転落・骨折:脚立を使った高木剪定は65歳以上で転落リスクが著しく高まる
たとえば、夏の朝9時ごろに「少しだけ草むしりを」と思って始めたら、気づいたら熱中症寸前になっていた……みたいなケースは決して珍しくないと思います。「30分作業したら翌日は腰が痛くて動けない」という状態になると、庭仕事を継続すること自体が難しくなってくるんですよね。
放置した庭が招く近隣トラブルと追加費用


維持が難しくなったからといって、庭をそのまま放置してしまうのは避けたほうがいいんですよね。放置すると管理コストがゼロになるように思えますが、実はその後にもっと大きなコストが発生するリスクがあるんです。
放置した庭では、こんな問題が起きやすくなります。
- 雑草が繁茂して景観が悪化し、近隣からのクレームにつながる
- 蚊やムカデなどの害虫が発生し、近隣にも迷惑をかける
- 樹木が隣地に越境して、枝や根の撤去トラブルになる
- 落ち葉や雑草の種が隣地に飛んでいき、関係が悪化する
維持が難しくなるサインを見逃さないために


では、どんな状態になったら「そろそろ対策が必要だ」と考えればいいんでしょうか。意外と「まだ大丈夫」と思っているうちに、じわじわと状況が悪化していくのが庭問題の怖いところなんですよね。
以下のようなサインが出てきたら、見直しのタイミングかもしれません。草むしりや剪定の後に翌日以降も体が痛くてつらい、夏の屋外作業が怖くなってきた・熱中症が心配になった、業者への依頼回数が増えて年間費用が気になり始めた、作業が追いつかず庭の一角が荒れたままになっている、パートナーや自分が体調を崩して一時的に庭を放置した、子どもや家族から「庭どうするの?」と言われ始めた——こういったことがひとつでも当てはまるなら、今すぐ対策を考え始めるのがおすすめです。
早く動くほど選択肢が広くて、コストも低く抑えられる可能性が高いんです。「もう少し様子を見よう」と思っているうちに、選べる手段が減っていく……というのは、庭問題に限らずよくあることだと思います。
費用も体力も心配なんですが、今からできる対策って何があるんでしょう?
実は選択肢は思っているよりたくさんあるんです。
諦めるか続けるかの二択じゃないんですよね。
年金での庭の維持が無理と感じたときの対処法


- ローメンテナンス化で管理の手間と費用を構造的に減らす
- シルバー人材センターを活用して業者費用を3〜5割カット
- コンクリート化・砂利敷きで草むしり費用をほぼゼロにする
- 家庭菜園への転換で「費用」を「楽しみ」に変える発想もある
「このままでは無理だ」と感じ始めたとき、実は選択肢は思っているよりたくさんあります。諦めるか続けるかの二択じゃなくて、費用を下げながら続ける方法や、庭との付き合い方をシフトするやり方があるんですよね。ここからは、具体的な対処法を順に見ていきます。
庭の維持費を減らすローメンテナンス化の手順


ローメンテナンス化というのは、庭の管理にかかる手間とお金を構造的に減らす考え方です。一度仕組みを整えてしまえば、その後の負担がぐっと小さくなるのが特徴なんですよね。
ぼくも最初は「庭の形を変えるのは大変そう」と思っていたんですが、少しずつ手を加えていくだけでもかなり楽になると知りました。全部一度にやる必要はなくて、できるところから少しずつ変えていくという感覚でいいと思います。
ローメンテナンス化の主な手順はこの3ステップです。
- 手のかかる高木・落葉樹を見直し、必要最小限に整理する
- 芝生をグランドカバー植物や多年草に植え替えて刈り込み頻度を下げる
- 樹木の株元や花壇の空きスペースに防草シートを敷いて除草の手間をなくす
たとえば、クリーピングタイムやリュウノヒゲといったグランドカバー植物は地面を覆って雑草を抑える効果もあるので、除草の手間も同時に減らせるのが嬉しいところです。芝生と比べると管理の手間が大幅に減るうえ、見た目も保てるんですよね。
防草シート(1m幅×10m)は2,000〜5,000円程度で購入でき、DIYで施工できるので取り組みやすい対策です。樹木の根元だけ防草シートを敷いておくだけでも、その周りの草むしり作業がほぼゼロになります。小さな面積から試してみて、効果を実感できたら少しずつ範囲を広げていくやり方がおすすめです。
シルバー人材センターを活用した庭管理の費用


造園業者に頼むと高くなりがちな庭管理を、もっとリーズナブルにする方法がシルバー人材センターの活用です。シルバー人材センターは、地域の高齢者が技術を活かして仕事をする仕組みで、各市区町村に設置されています。庭仕事の経験が豊富な方も多く、草むしりや低木の刈り込みといった作業を安価に頼める点が魅力です。
| 依頼先 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| シルバー人材センター | 1時間あたり約1,100〜1,500円 | 草むしりや低木刈り込みが得意。高木剪定は不向き |
| 造園業者 | 半日あたり1万5,000〜3万円程度 | 高木剪定など技術が必要な作業も対応可能 |
半日作業(3〜4時間)なら3,000〜6,000円程度で頼めることが多く、造園業者と比べると3〜5割安くなるケースが多いとされています。たとえば、造園業者に年2回の草刈りを依頼すると合計3万〜5万円かかるところを、シルバー人材センターなら1万5,000〜3万円程度に抑えられる可能性があります。
シルバー人材センター活用の上手な使い分け
- 草むしりや低木の刈り込みはシルバー人材センターに依頼
- 高木の剪定など高度な技術が必要な作業だけ造園業者に依頼
コンクリート化や砂利敷きで維持の手間を省く


草むしりの手間と費用を根本からなくす方法として、庭の一部または全体をコンクリート化や砂利敷きにするリフォームがあります。これは「庭を諦める」というより「管理の仕組みを変える」という考え方だと思っています。一度施工してしまえば、その後の草むしり費用がほぼゼロになるので、長期的に見ると非常にコスパのいい選択肢なんです。
| リフォーム方法 | 施工費用の目安(30㎡) | 特徴 |
|---|---|---|
| 砂利敷き(防草シート込み) | 約10万〜20万円 | 透水性あり。年間除草費用5万円削減なら2〜4年で回収 |
| コンクリート舗装 | 約30万〜60万円 | 雑草がほぼゼロに。見た目もすっきり。車の出入りに最適 |
| 部分リフォーム(通路・樹木周りのみ) | 数万円〜 | 費用を分散できる。段階的に管理を楽にしていける |
庭全体をリフォームするのが難しい場合は、特に手間がかかっている部分だけ施工する部分リフォームも選択肢のひとつです。たとえば今年は通路部分だけコンクリートにして、来年は樹木周りに防草シートを敷く、みたいな段階的なやり方でも十分効果があるんですよね。施工費用は業者や地域によって異なりますので、複数の業者から見積もりをとって比較するのがおすすめです。
庭の縮小や売却など手放す選択肢を整理する


どうしても維持が難しいと感じたとき、庭を「手放す」という選択肢も知っておくといいと思います。これは決して後ろ向きな判断ではなくて、生活の質を守るための合理的な判断だとぼくは思っています。大切なのは「庭をどうしたいか」ではなく、「自分の生活をどう守るか」という視点で考えることだと思います。
手放す・縮小する際の主な選択肢はこの3つです。
- 管理できる範囲だけ残して残りはコンクリート化・砂利化する(最も現実的)
- 庭スペースを駐車場やトランクルームに転換して収入を得る(50㎡以上が目安)
- マンションやサービス付き高齢者向け住宅へ住み替えて管理から完全解放される
たとえば、入口周りの小さなスペースだけ花を楽しみつつ、奥の広いスペースは砂利にしてしまう、みたいなやり方だと、庭への愛着を完全に捨てなくて済むので精神的な負担も少ないんですよね。多くの高齢の方が選ぶ方法でもあって、「全部は無理でも、ここだけは続けたい」という気持ちに応えられる選択肢だと思います。
家庭菜園への転換で費用を楽しみに変える方法


これはちょっと逆転の発想なんですが、観賞用の庭を家庭菜園に転換するという方法があります。手入れの大変な樹木や芝生を減らして、トマトやきゅうり、葉物野菜などを育てるスペースにするんです。
費用が「節約」に変わるのが最大のメリットで、年間5万〜10万円相当の野菜を自給している高齢者も少なくないと聞きます。たとえば、剪定費用に年間6万円かかっていた樹木スペースを菜園に変えたとすると、費用がなくなるうえに食費も浮くという二重の効果があるんですよね。
それに、家庭菜園は適度な運動になって健康維持にもつながるというのも魅力です。草むしりや剪定は「しなければならない義務」ですが、野菜の世話は「楽しみ」として取り組めるのが気持ちの上でも大きいと思います。
ぼくの知り合いで70代のご夫婦が、剪定が大変だった松の木を数本抜いて家庭菜園にしたら、むしろ毎日庭に出るのが楽しみになったと話していました。「庭仕事が義務からやりがいに変わった」という感覚は、老後の生活の質にとってもすごく大切なことだと思います。ただ、家庭菜園もそれなりに水やりや手入れが必要なので、体力と相談しながら無理のない規模で始めるのがおすすめです。
年金生活でも庭の維持が無理にならないための早期対策


というわけで、ここまでいろんな対処法を見てきましたが、一番大切なのは「早めに動くこと」だと思っています。
ぼく自身も、実家の庭問題を放置していたせいで、いざ本格的に手を入れようとしたら費用も手間も想定より大きかったという経験があります。あのとき早めに動いていれば、もっとスムーズだったんだろうな……と、今でも思うんですよね。
年金生活に入る前、50代〜60代前半のうちに対策を始めると、メリットがたくさんあります。体力があるうちにDIYで対応できる部分が多い、リフォームの初期費用を現役収入から賄いやすい、早く施工するほど維持費の削減期間が長くなって長期的なコストが下がる、庭の方向性をじっくり考える時間がとれる——こういった点が挙げられます。
たとえば、50代のうちに砂利・防草シートの施工(15万円程度)をしておくと、その後20年間の除草費用が大幅に削減できます。年5万円の除草費用が節約できるとすれば、3年で初期費用を回収して、その後は年5万円分の家計が楽になるんですよね。
また、一部の自治体では高齢者向けの庭管理支援サービスを提供しているところもあります。お住まいの市区町村の高齢者支援窓口に問い合わせてみると、意外な支援制度が見つかるかもしれません。
費用を可視化して、早めに対策を考えるという姿勢があれば、多くのケースで何らかの選択肢が見つかるはずです。庭に愛着を持ちながらも、無理なく付き合っていける形を、ぜひ早めに探してみてください。
なお、費用の見積もりや土地活用、相続に関わる判断については、庭のリフォーム業者や不動産・税務の専門家に相談されることをおすすめします。この記事に記載している数値はあくまで一般的な目安であり、個別の状況によって大きく異なります。
- 標準的な庭の維持費は年間8万〜15万円。芝庭なら20万〜40万円超になることもある
- 65歳以上では熱中症・腰痛・転落のリスクが急増。体力的に「まだできる」でも安全面の対策が必要
- 放置は「将来の大きな出費の先送り」。数年放置すると撤去費用が20万〜50万円になることも
- ローメンテナンス化・シルバー人材センター・コンクリート化など、段階的に取り組める対策が複数ある
- 50代〜60代前半のうちに動くほど、費用も手間も抑えられる選択肢が広がる


庭じまいの業者選びについて詳しくまとめた記事はこちらです。












