手入れのいらない庭は、手入れを生むものを減らして作る。なくすもの・まとめるもの・残すものの分け方

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横から見た庭の線画。木、生垣、芝生、腰の高さの花壇、鉢、低い木が横一列に並び、それぞれに小さな札が立っている。花壇と低い木の札にだけ「残す」の印があり、「残すのは、ここ」と矢印で指している。「手入れのいらない庭」「手入れを生むものを数えて、残すものを選ぶ」「なくす・小さくまとめる・残すの分け方」の文字

手入れのいらない庭を考えるなら、砂利や人工芝を選ぶ前に、いまの庭で手入れを生んでいるもの(木や生垣、芝生、花壇や鉢、草の出る地面)を書き出すところから始めてみてください。

ご自分の庭の手入れが面倒になってきた方は、毎年めぐってくる作業を、どうにか減らせないかと探しているのだと思います。

親の庭を見て気になった方は、手入れの楽な形に変えられないかと考えながら、まだ親に切り出せずにいるのかもしれません。

実家の庭を見ていると、空いた場所があれば植物がどんどん増えていくように、私には見えるんです。

ただ、会社の解説をいくつ読んでも、手入れがまったく要らない形は見当たりませんでした。それに、庭に何を残しておきたいかは、暮らしている本人の気持ちしだいなんですよね。

庭の手入れが何から生まれているかの一覧と、庭にあるものを、なくすもの・小さくまとめるもの・残すものに分ける順番を、この先で順にお見せします。お宅の庭で何をなくし何を残すか、それにいくらかかるかは、その一覧を見ながら、暮らしている本人の気持ちと一緒に決めていくものだと思います。

この記事で分かること

  1. 手入れは木や生垣 芝生 花壇や鉢 草の出る地面といった庭にあるものそれぞれから生まれる
  2. 私が読んだ会社の解説には 手入れが完全になくなる形は出てこなかった
  3. 素材を替えると手入れの種類が変わり ものを減らすと手入れの量が減る と見ると分かりやすいと私は思っている
  4. 残すものを先に選んで それ以外を減らすほうが迷いにくいと私は考えている

手入れがまったくいらない庭は、作れるのか

庭の手入れが大変なのは努力不足のせいではない、と書く造園の会社もあります。住まいのリフォームの会社も、手入れができないことを気に病む人は少なくないと書いていました。

砂利と飛び石と常緑の低木の庭に落ち葉が少し落ちた絵
砂利と飛び石と常緑の低木だけの庭の絵

私は、手入れが重くなってきたのは手を抜いたからではなく、庭の形が、作ったころの体力に合わせたままだからなのだと思います。

ご自分の庭の手入れが大変になってきたときの、家族や業者さんへの頼み方は、こちらの記事にまとめています。

親の庭の手入れが追いつかなくなってきたとき、子の側から何ができるかは、別の記事で扱っています。

では手入れをしないとどうなるのでしょうか。外構(家の外まわりの工事)の会社の解説では、木は毎年剪定(伸びた枝を切って形を整えること)しないと形が崩れるとされています。一度伸びると元の大きさに戻しにくくなり、切る費用も上がるそうです。手入れが止まった庭の伸び方は、ジャングルになった実家の庭の記事が詳しいです。

手入れが完全になくなる形はあるか

それなら、手入れのまったく要らない庭は作れるのか。私が読んだ会社の解説には、手入れが完全になくなる形は出てきませんでした。

防草シートと砂利についても、ある造園の会社は「メンテナンスフリー」ではなく「ローメンテナンス(手入れが楽)」になるだけだと書き、年に数回の点検や落ち葉の掃除を挙げています。

コンクリートは手入れが少なくて済む素材ですが、日当たりの悪い場所には苔や藻が出ることがあると外構やリフォームの会社が書いていました。

草の出る場所ごとに、どの方法で何の手入れが残るのかは、雑草対策の記事で比べています。

無理なく続けられる量まで減らす

ある外構の会社も、世話いらずの庭とは何もしなくてよい庭ではなく、無理なく続けられる量まで手入れを減らした庭のことで、そういう庭がいちばん長く使えると書いていました。つまり手入れのいらない庭は、手入れが残ることを前提に、その量を自分の手が届くところまで減らした庭なんですよね。

庭の手入れは、何から生まれているのか

庭にあるものそれぞれについて、毎年の手入れと回数の目安を、植木屋や造園・外構の会社と草刈りの業者、芝刈機や園芸の苗を扱う会社の解説から拾いました。

庭にあるもの毎年の手入れ回数の目安
木剪定年1〜2回ほど
落葉樹落ち葉の掃除秋から冬
生垣刈り込み年2回ほど
天然芝芝刈り、草取り、肥料芝刈りは伸びる季節に月1回〜週1回ほど
花壇植え替え、水やり一年草なら季節ごとに植え替え
鉢・プランター水やり夏は毎日。朝夕2回のことも
土の見える地面草刈り年3回ほど

ものの数と大きさで増えていく

そして、この手入れの量はものの数と大きさで増えていきます。外構の会社の解説では、成長の早い木や大きくなる木を多く入れた庭ほど、剪定の回数だけでなく落ち葉の掃除や枝の処分まで増えるとされていました。

庭の手入れの元を7枚の札で並べた図。木は剪定が年1〜2回ほど、落葉樹は秋から冬の落ち葉の掃除、生垣は刈り込みが年2回ほど、天然芝は伸びる季節に月1回〜週1回ほどの芝刈りと草取り・肥料、花壇は一年草なら季節ごとの植え替え、鉢・プランターは夏は毎日の水やり(朝夕2回のことも)、土の見える地面は草刈りが年3回ほど。植木屋や造園・外構の会社などの解説から
植木屋や造園や外構の会社などの解説から拾った庭にあるものごとの毎年の手入れと回数の目安

以前の実家の庭には、花を植えた場所やプランターのほかに、つるを巻きつけたフェンスや、真ん中にレンガを置いてお茶ができるようにした一角がありました。庭へ出る手前にはウッドデッキもあって、手入れの要るものがいくつも重なっていたんです。

一つずつは小さな手入れでも、ものが増えれば、合わせた手入れの量は大きくなっていきます。

高い木と生垣と通路の草と花壇と鉢植えがそろった庭の絵
手入れのいる木や生垣や鉢がそろった庭の絵

替えると種類が、減らすと量が変わる

そこで私は、素材を替えると手入れの種類が変わり、ものを減らすと手入れの量が減る、と見ると分かりやすいと思っています。

たとえば天然芝を人工芝にすれば、芝刈りと水やりはなくなるかわりに、掃除と張り替えが残ります。落ち葉の少ない常緑樹に替えても、木によっては剪定の手間が残ると外構の会社は書いていました。

いっぽうで、木を自分で手入れできる本数までにとどめたり、鉢や花壇を一か所にまとめたりすると、手入れそのものを減らしやすいと会社の解説にはあります。

「替える」と「減らす」を左右に並べた図。左の「素材を替える」は、天然芝を人工芝にすると芝刈り・水やりが掃除・張り替えに、落葉樹を常緑樹にすると落ち葉のかわりに木によっては剪定が残り、手入れの種類が変わる。右の「ものを減らす」は、木の多い庭を2本だけに、散らばった鉢を一か所に寄せた絵で、手入れの量を減らしやすい。書き手の見方として、こう分けて見ると分かりやすい
書き手の見方では素材を替えると手入れの種類が変わりものを減らすと手入れの量を減らしやすい

なくす・小さくまとめる・残すは、どう分ければいいのか

手入れの元ごとに、なくす場合と小さくまとめる場合、替えた先に残る手入れを並べました。外構や造園、植木屋、住まいのリフォームの会社と、園芸やエクステリアの情報サイトの解説からまとめています。

手入れの元なくすなら小さくまとめるなら替えた先に残る手入れ
木切る(あとから元には戻せない)本数を減らす。伸びの穏やかな木に替える「手入れのいらない」とされる木でも剪定や水やりは要る。常緑樹でも木によっては剪定が残る
生垣フェンスや塀に替える一部だけ残すフェンスなら剪定はほぼなくなるが、最初の費用がかかる
天然芝やめて人工芝や砂利にあまり伸びない芝に替える人工芝は掃除と張り替え、砂利は落ち葉の掃除
花壇・鉢植える場所を最低限に絞る一か所に寄せる(水栓の近くに)。花壇を腰の高さに上げる高い花壇は一度土を入れると動かしにくい。鉢は動かせるが、夏の水やりが増える
草の出る地面土の見える面を減らす—仕上げの方法で変わる(雑草対策の記事へ)

注意

なくすほうを選ぶと、手入れごと消えるかわりに、木を切るときのように元へ戻せないものがあります。

小さくまとめるほうは、手入れは残りますが、その量を減らしていくやり方なんです。

背の高くなった木の扱い方は、木を小さくする記事で一本ずつ分けて考えています。人工芝にするときの費用と敷いたあとの世話は、人工芝の記事で扱っています。

鉢と花壇のまとめ方

鉢は植え替えの手間がかからないと勧める外構の会社がある一方で、土が少なく乾きやすいので真夏は朝夕2回の水やりが要ることもある、と造園の会社は書いています。動かせて場所を絞れるかわりに、夏の水やりは増えるわけです。

花壇と鉢のまとめ方を横から見た2つの絵。左は腰の高さまで上げた木の箱の花壇で、かがまずに手入れできるが、一度土を入れると動かしにくい。右は水栓のそばに寄せた鉢と低い花壇で、水やりの場所を一か所にできるが、鉢は夏の水やりが増える。外構・造園の会社や、園芸・エクステリアの情報サイトの解説から
会社の解説では腰の高さの花壇はかがまずに手入れでき水栓のそばに寄せた鉢は夏の水やりが増える

地面を広く舗装するなら

それから地面を広く舗装するなら、先に考えておきたいことが3つあります。

日当たりの強い庭を全面コンクリートにすると、夏は照り返しが強く、歩くだけでもまぶしさや暑さを感じやすいと外構の会社は書いています。

別の外構の会社は、雨水がたまらないよう流れる先へわずかな傾き(水勾配)をつけることと、あとで花壇に戻したくなっても壊すには重機が要ることを挙げていました。コンクリートで固めるときの費用と注意点は、別の記事に詳しく書きました。

残すものから先に選ぶ

分ける順番としては、残すものを先に選んで、それ以外を減らすほうが迷いにくいと私は考えています。住まいのリフォームの会社の解説も、手入れをする部分を限定する、という見出しを立てていました。

そうなると次に迷うのは、残すものをどう選ぶか、ですよね。

残す手入れは、どう選べばいいのか

同じリフォームの会社の解説には、庭の大半を手入れしなくていい形に整えて、ガーデニングをする場所を庭の一部だけにすれば、苦労なく庭いじりを楽しめるとありました。

では、その一部に何を残すのか。私は次の3つで見ています。

楽しめるか、届くか、寄せられるか

1つめは、楽しめる手入れかどうかです。好きな花に水をやる、旬の野菜を植えるといった手入れは、続けること自体が張り合いになると思うんです。

2つめは、手の届く高さかどうかです。脚立に上がらないと手が届かない木は、楽しみとして残すには負担が大きすぎると私は見ています。

3つめは、手入れする場所を一か所に寄せられるかどうかです。鉢や花壇があちこちに散らばっていると、毎日の手入れで歩く距離が長くなって負担を感じやすい、と外構の会社は書いていました。

残す手入れを選ぶ3つの問いを札で並べた図。楽しめる手入れか、手の届く高さか、一か所にまとめられるか。書き手はこの3つで見ていて、選ぶのは庭を手入れしてきた本人がいいと考えている
残す手入れは楽しめるか手の届く高さか一か所にまとめられるかの3つで私は見ている

選ぶのは手入れしてきた本人

そして、何を残すかを選ぶのは、その庭を手入れしてきた本人がいいと私は考えています。

大事にしてきたものを、あっさり全部手放すのは、なかなか難しいと私は思います。だから、手放せずにいるのも仕方がないのかな、と感じています。

親の庭が気になって読んでいる方も、残すものを選ぶのは親のほうだ、と頭に置いておくといいと思います。何かを残した庭がどんな形になっているかは、施工例の記事で見られます。

ものを減らすと、お金のかかり方はどう変わるのか

毎年の手入れを人に頼む場合、植木屋の会社が出している年間の費用の例では、木の本数が多く庭が広いほど、1年にかかる額が上がっていました。

玄関わきに鉢植えを数個にまとめ棚がほぼ空いた絵
鉢植えを数個にまとめた玄関わきの絵

なので、ものが減れば、毎年の手入れの量も、手入れを人に頼んだときの額も小さくなりやすいわけです。そのかわり減らすときには、木を切る、生垣をフェンスに替える、地面を仕上げるといった一度きりの費用がかかるんです。

外構の会社が生垣とフェンスを比べた表でも、フェンスは最初の費用が高いかわりに維持の費用は少ないとされていました。

毎年の手入れを頼んだときの額は植木屋の年間費用の記事で、一度の費用がどう積み上がるかは庭じまいの費用の記事で見ています。

工事は、まとめて頼めば職人さんの手配が1回で済み、費用を抑えられる可能性があると外構の会社は書いていました。

となると残る問いは、自分の庭はどこから減らせばいいのか、です。

自分の庭は、どこから手入れを減らせばいいのか

木が何本どこにあって、どのくらいの高さなのか。生垣がどこまで延びていて、残したいものがどの位置にあるのか。どれも庭に立って見てもらうまで分からないことで、どこまで減らせるかもいくらかかるかも、見てもらったあとで決まります。

じょうろを持って花壇と低木の庭を見る人の後ろ姿の絵
じょうろを持って庭を見わたす人の後ろ姿の絵

それに、頼み先も一つにはまとまりにくいんです。背の高い木を切ったり低く抑えたりする作業は植木屋さんに、生垣を外してフェンスを立てたり土の地面を仕上げたりする工事は外構の会社に頼むことになります。

どの作業をどちらへ持ちこめばいいかは、業者選びのページで確かめられます。

庭の作り直しを相談する窓口

何を残すかがまだ決まっていなくても、タウンライフリフォームの外構特集には、どこを工事したいかと聞かれたときに選べる「庭」という答えがあります。仕組みとしては、外構の会社へ頼みごとをつなぐ仲立ち役です。声をかける会社は向こうが見つくろって並べてくれて、何社かの見積もりと提案を、代金をかけずに受け取れます。

質問は戸建てか、建ててから何年か、どこを工事するかの順に出てきて、用意された答えを押していきます。建物の古さを聞く問いにも「築20年以上」という答えがあります。望みを書き込むための自由な入力欄はありません。

手入れにいくらまでかけていいかを決めていなくても、「ちなみに、今のところご予算は」という問いには、思いつく額を押しておけば十分です。

住所の入力が済むと、画面は「現在、こちらの住所にお住まいですか」と確かめてきます。住んでいる本人でも別の町に暮らす子どもでも、「はい」か「いいえ」を押せば次へ進めます。名前を打ち込むのは、会社の顔ぶれが出たあとです。

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申し込む前に、よく出る心配

お金は?
公式の案内では、利用は無料で、契約のあとに利用料が上乗せされることもありません。
断れる?
公式の案内では、希望に合う会社が見つからなければ契約は要りません。断りにくいときは、代わりに会社へ伝えてもらうこともできます。
連絡は?
公式の案内では、申し込みのあと、1週間以内をめどに、メールや電話などで連絡が来ます。
庭の見積もりと提案を、外構の会社何社かに無料で頼む

会社は複数選んだ状態で進めてください。減らす場所の案と金額が何社分かそろえば、どれが自分の庭に合うかを落ち着いて選べます。

反対に、もう頼む先を決めている方なら、この申し込みを使う理由はあまりないと思います。木を1、2本切りたいだけの方は、近所の植木屋さんへじかに声をかけるほうが向いています。また、どの地域でも会社を紹介してもらえるとは限りません。

結論

手入れのいらない庭は、手入れのいらない素材を探して作るものではなく、手入れを生んでいるものを数えて、なくすもの・まとめるもの・残すものに分けた庭だと私は考えています。

まずは、いまの庭で手入れを生んでいるものを書き出して、残したいものに印をつけるところから始めてみてください。

よくある質問

Q1.手入れの楽な庭木は

A.成長の遅い木や、大きくなりにくい低木を挙げる会社の解説がありました。外構の会社は、低木や多年草を中心にすると大きくなりすぎにくく、毎年の剪定の負担を軽くしやすいと書いています。ただ、手入れのいらない庭木として選んでも、定期的な剪定や水やりなどの基本の手入れは要ると植木屋の会社は書いていました。

Q2.鉢の土はごみに出せるか

A.区によっては、ごみとして収集していません。目黒区は、家庭で不用になった園芸土は原則として廃棄物にあたらないので区では収集しないとし、石や枯れた根を取り除いて袋に入れ、日に当てて消毒してから使い直す方法を案内しています。私だったら、鉢を減らすときは、土を処分する前に、残す花壇や鉢に回せる分を先に分けておくと思います。

出典:目黒区「園芸土のリサイクル方法」

Q3.実のなる木を残すとどうなるか

A.残すなら、落ちた実や取り残した実を放っておかないよう案内する市があります。仙台市はハクビシンの対策として、庭木の果実などのエサになるものを放置しないことと、屋根に登れるような庭木があれば剪定することを挙げています。実のなる木を残すかどうかは、実を取りに庭へ出られる回数も合わせて考えるという手もあります。

出典:仙台市「ハクビシン対策について」