庭じまいの補助金は、庭の部分ごとにある。塀や玄関までの通り道に使える制度と、工事の前に確かめる順番
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庭じまいの補助金を探しているなら、まずは庭を塀や通り道といった部分に分けて、工事を頼む前に、家のある市区町村でそれぞれの制度を確かめるところから始めてみてください。
費用の見当がついてくると、少しでも使える制度はないかと探したくなりますよね。ご自分の庭のことで調べている方も、親の庭のことで気になっている方も、きっと同じところで立ち止まっているのだと思います。
ただ、補助の要件は市区町村によって違い、受付の期間を年度ごとに区切っている所もあります。対象になるかどうかを決めるのも役所の窓口です。
この記事でお渡しするのは、庭のどこにどんな制度が使えそうかの見当と、確かめる順番です。お宅の庭で使える制度があるか、いくら出るかは、その順番で役所の窓口に確かめていくことになります。
この記事で分かること
- 補助が付くことがあるのは 道路に面したブロック塀の撤去や 介護保険で玄関から道路までの通り道を直す工事など 庭じまいのうちの一部
- 「庭じまい」という名前の補助金は 私が調べた範囲では出てこなかった
- 庭の木や草 地面そのものの補助は 調べた範囲では見当たらない
- 生垣の助成は作るときのもので 生垣をなくす工事を対象にしたページは調べた中にはなかった
「庭じまい」という名前の補助金は、あるのか
国と自治体のサイトに絞って「庭じまい」と「補助金」「助成」の語で探してみましたが、その名前の制度は私が調べた範囲では出てきませんでした。

出てきたのは、生垣や花壇をつくる緑化の助成や、空き家を解体するときの補助、住まいを直すときの支援といった、別の名前の制度ばかりだったんです。
つまり庭じまいの補助は、1つの制度を探し当てるものではないわけです。庭を塀や通り道、木といった部分に分けて見ていくと、部分ごとに別々の制度が見えてきます。
庭のどの部分なら、補助の対象になることがあるのか
国や自治体の資料で見つかった制度を、庭の部分ごとに並べるとこうなります。
| 庭の部分 | 使えることがある制度 | 資料に書いてあった条件 |
|---|---|---|
| 道路に面したブロック塀 | 撤去の費用の補助 | 道路に面した部分が対象。隣の家との境の塀は対象外と書く市区がある |
| 道路側の生垣 | 生垣を新しく作るときの助成 | 作る工事が対象。5年は残す条件を付ける区市がある |
| 玄関から道路までの通り道 | 介護保険の住宅改修 | 手すり・段差の解消・滑りにくい舗装(次の節) |
| 区や市が指定した大きな木 | 保存樹木などの剪定(枝を切って形を整えること)の助成 | 切るときは、先に指定を外す手続きが要ると書く区がある |
| 庭の木・草・地面 | 調べた範囲では見当たらない | 危険な木の補助は、住宅地の木を除くと書く市がある |
| 空き家になった家 | 解体の補助 | 塀や樹木が入るかは市によって違う |
道路に面した塀の場合
塀については、国土交通省の表(令和6年4月1日現在)で、補助を受けられる市区町村は全国1,741のうち826、47%でした。府県別に見ると、0%の府県から100%の県まで開きがあります。
出典:国土交通省「ブロック塀等の安全対策に対する補助制度の整備状況(都道府県別総括表)」
金額も自治体ごとに違っていて、名古屋市のページでは、木造住宅の密集した地域以外なら、道路に面した部分の撤去費用の2分の1以内で上限は10万円でした(塀の長さから計算した額のほうが低ければ、その額になります)。
生垣と庭木の場合
生垣の助成は作るときのもので、新宿区は助成のあと「5年間撤去は行えません」と書き、福山市は塀を撤去するだけでは使えないとしています。生垣をなくす工事を対象にしたページは、調べた中にはありませんでした。

木のほうでは、練馬区や足立区が、区の指定した木の剪定の費用の半額を助成しています。ただ指定された木を切るときは、先に指定を外す手続きが要ると練馬区などは書いています。
危険な木を切る補助を設けている市もありますが、矢板市や南房総市は住宅地の木を対象から外していました。
空き家の解体やリフォームの場合
空き家になった家の解体の補助では、函館市が門や塀、樹木まで含めて更地にする工事を対象にし、尾道市は樹木・門・塀の撤去を対象外にしています。空き家の庭については、別の記事で扱います。
関連記事空き家の庭の管理は誰に頼む?費用の目安と、あと何年持つかで決める片付け方
国の長期優良住宅化リフォーム推進事業でも、令和7年度の資料では外構工事(家の外まわりの工事)が補助の対象にならない工事に挙がっていました。また、この事業は令和8年度には実施されません。

このうち、介護の認定を受けている方がいる家なら、玄関までの通り道の工事に使える制度がもう一つあります。
介護の認定を受けている家なら、玄関までの通り道の工事に何が使えるのか
厚生労働省の通知では、介護保険の住宅改修のうち、手すりの取り付けと段差の解消に「玄関から道路までの通路等」が含まれています。通路の面を滑りにくい舗装に変える工事も、同じ通知に挙がっています。

東京都福祉局がまとめた国のQ&Aでは、その舗装の例としてコンクリート、アスファルト、タイル、レンガが挙げられていました。相模原市も、敷地の中であれば家の外でも対象になると答えています。
出典:厚生労働省「介護保険の給付対象となる福祉用具及び住宅改修の取扱いについて」
ただし、もともと通路として使っていない所に通路を新しく作る工事は対象外だと、相模原市と豊後大野市は書いています。相模原市の例は、玄関から庭を横切って道路へ出る通路を新しく作りたい、というものでした。
使える人と申請の進め方
使えるのは要支援・要介護の認定を受けた方で、上限は国の告示で20万円です。越谷市は、その範囲で費用の9割、8割または7割が支給されると書いています。
申請は工事を始める前にする決まりで、神戸市は申請の前に始めた工事を給付の対象外としています。
申請には内訳の分かる見積もりと、住宅改修が必要な理由書が要ります。理由書を作るのは、基本的にケアマネジャー(介護の計画を立てる担当者)や地域包括支援センターの職員で、その作成に別の費用は取れないと国の通知にあります。
相談先は担当のケアマネジャーで、担当がいなければ包括支援センターへ、と川南町は案内していました。
介護保険とは別の助成
介護保険とは別に、市や区が住宅改修を独自に助成している所もあります。千葉市は屋外の玄関アプローチ(玄関までの通り道)を対象に挙げていますが、港区は住居内の改修と書いています。この2つを見比べただけでも、家の外の工事まで対象になるかどうかは分かれていました。

塀でも通り道でも、補助を受けるには守る順番があります。
補助を受けるには、どの順番で進めればいいのか
名古屋市の塀の補助を例にすると、進め方は「業者を選んで見積もりを取る → 市に相談して申請する → 交付決定の通知を受ける → 工事の契約をして工事 → 終わったら完了の報告」の順です。
天草市や小平市のページでも、申請して決定が出たあとに工事をする順番でした。
注意
名古屋市は、交付決定の通知が出る前に工事の契約を結ぶと補助金を交付できない、と書いています。
出典:名古屋市「ブロック塀等撤去費助成」

順番のほかに確かめること
順番のほかに、調べた自治体のページから、確かめておきたいことを並べます。
| 確かめること | 資料に書いてあった例 |
|---|---|
| 決定の前に契約・着工しない | 名古屋市、山形市、安城市など |
| 予算がなくなりしだい受付が終わる | 横浜市、天草市、姫路市。土岐市は令和8年度の受付をすでに終えていた |
| 受付は年度ごとの期間 | 日立市は令和8年4月27日から11月30日まで |
| 頼める業者に条件がある | 横浜市は市内に本社のある業者、千葉市は指定業者 |
| 申請に見積書の写しを付ける | 塀の補助を調べた9自治体のうち5つ |
| 対象外の工事も一緒に頼むなら、見積もりの明細を分ける | 姫路市 |
業者の条件は、制度によってあったりなかったりします。
補助金の話を持ちかけられたら
それから、補助金の話を持ち出して契約を急がせる勧誘についても、一つお伝えしておきます。住宅リフォーム・紛争処理支援センターの相談窓口「住まいるダイヤル」の相談事例に、訪ねてきた業者に「早くしないと、補助金の財源がなくなって」と言われて契約した例がありました。
相談窓口の回答は、まず工事の内容と金額の明細、補助金の申請の中身について説明を求めて、必要な工事かを確かめる、というものです。
私自身も、業者に頼むならどこがいいのか、どう見積もりを取るのか、具体的にいくらかかるのかまで、きちんとまとめておかなければと思っているところなんです。
補助金のほかにも、手入れの負担を軽くできる窓口があります。
補助金のほかに、庭の手入れを軽くできる制度はあるのか
高齢の方だけの世帯なら、庭の草取りなどを頼める「軽度生活援助」という事業を置いている市があります。能代市や大垣市は、家のまわりの草取りや雑草の除去を、援助の中身に挙げていました。

ただ中身は市によってかなり違います。大分市は膝丈までの草取りで1時間200円、剪定や枝切りはしません。越前市は、生垣や庭木の伐採、枝打ちまで支援に入れています。
こうした草取りの事業を置いていない浦安市や一宮市は、シルバー人材センターを案内していました。そのセンターも、西宮市や所沢市などは、引き受ける木の高さを3〜4mほどまでにしています。
自分で切った枝なら、仙台市や鹿児島市のように無料で回収してくれる市もあります。ただどちらの市も、業者が切った枝は対象にしていません。清瀬市は、幹や根は出せないとしていました。
どれも、工事の費用を補助する制度ではなく、草取りや枝の始末といった手入れを軽くするためのものなんですよね。工事そのものにかかるお金を作業ごとに足していく話は、費用の記事にゆずります。
関連記事庭じまいの費用の目安と内訳。全部なくすか一部を残すかで、金額の組み立てが変わる
結局、自分の庭ではどこで何を確かめればいいのか、というところですよね。
自分の庭の場合、どこで何を確かめればいいのか
確かめる先は、家のある市区町村です。国土交通省のページも、制度の詳細は「お住まいの建物がある地方公共団体」に問い合わせるよう書いているので、実家の庭なら子どもが住む市ではなく実家のある市区町村になります。
足立区のように、補助金・助成金を一覧にしたページを置く自治体もあります。国土交通省は、自治体の住宅リフォームの支援制度を検索できる、住宅リフォーム推進協議会のサイトも案内しています。介護保険のことなら、担当のケアマネジャーが窓口です。

見積もりと頼み先のこと
申請に見積書の写しを付ける自治体はいくつもあり、姫路市のように、見積もりの明細を補助の対象と対象外に分けるよう求める市もあります。補助を確かめたい部分があるなら、見積もりの中でその部分の金額が分かれているかを見ておいてください。
ただ、横浜市や千葉市のように、市内の業者や指定業者でないと補助の対象にならない制度もあります。
それに、補助が付くことがあるのは庭じまいのうちの一部です。なので補助があるかどうかやその額で、庭のどこを残してどこをなくすかを決めないほうがいいと、私は考えています。
もう一つ、庭じまいでは木を切ること、草のこと、地面や塀まわりのことで、頼み先が分かれることがあるんです。
頼み先ごとに何を相談できるのかは、業者選びのページに並べてあります。
関連記事庭じまいの業者の選び方。植木屋・造園・外構の違いと、最初にどこへ相談するか
見積もりを集める手だて
見積もりを集める手だての一つが、タウンライフリフォームの外構特集です。外構の会社そのものではなく、会社への依頼を取り次ぐ側のサービスです。
どの会社に相談するかは向こうが選んで示し、見積もりも提案も無料で出してもらえます。
申し込みでは家と工事についての問いが続き、どれも用意された答えから選んで進みます。工事の場所なら「庭」を、築年数なら「築20年以上」を選べます。要望を文で書き込む場面はないんです。
予算も「ちなみに、今のところご予算は」という聞かれ方なので、いまの見当に近い答えを選べば先へ行けます。
住所の次には「現在、こちらの住所にお住まいですか」と聞かれ、「はい」か「いいえ」で答えます。なので、実家を離れた子どもの側からでも頼めます。
会社が示されてから、最後にご自分の名前を入れる流れです。
タウンライフリフォームの外構特集なら、示された候補の中から外構の会社を何社か選び、庭じまいの見積もりと提案を無料で頼めます。
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申し込む前に、よく出る心配
- お金は?
- 公式の案内では、利用は無料で、契約のあとに利用料が上乗せされることもありません。
- 断れる?
- 公式の案内では、希望に合う会社が見つからなければ契約は要りません。断りにくいときは、代わりに会社へ伝えてもらうこともできます。
- 連絡は?
- 公式の案内では、申し込みのあと、1週間以内をめどに、メールや電話などで連絡が来ます。
押すと、まず「戸建てですか」と聞かれます。名前を入れるのは最後です。
外構の会社に、庭じまいの見積もりと提案を無料で頼む会社は複数選んだ状態で進めてください。何社かの提案と金額を、横に並べて比べられるようにするためです。
補助を使いたい部分があるなら、市内の業者に頼むことなどの条件がないかを、申し込みと並行して役所に確かめておくと安心です。
直接頼むほうが確かな場合
一方で、相談したい会社の当てがすでにある方は、そこへ話を持っていくほうが早いでしょう。木を1、2本だけ何とかしたい方は、近くの植木屋さんに直接頼めば足りると思います。
補助を使いたい工事で、市内の業者や指定の業者に頼むことが条件になっている方も、その工事は条件に合う業者へ直接頼むほうが確かです。
それと、取り次ぐ先の会社が無い地域もあります。
結論
庭じまいの補助金は、庭全体に付く1つの制度を探すものではなく、塀や通り道といった部分ごとに、工事の前に確かめていくものです。
まずは家のある市区町村のページで、塀や生垣、住宅改修の語で探してみるところから始めてみてください。
よくある質問
Q1.フェンスの新設も補助されるか
A.大阪市は、補助を受けてブロック塀を撤去した範囲に軽量フェンスなどを新しく立てる工事も補助の対象にしていて、限度額は撤去の15万円とは別に25万円です。姫路市は、撤去のあとにフェンスや塀などを新しく立てる費用を補助の対象外としています。私だったら、フェンスもいっしょに頼むときは、見積もりの明細を撤去と新設で分けてもらうと思います。
出典:大阪市「ブロック塀等の撤去を促進する補助制度について」
Q2.撤去したブロックの捨て方は
A.神戸市は、ブロックやレンガ、コンクリートがらを市では収集しないものに挙げ、業者に工事を頼んで出たごみは、工事を請け負った業者に処理を頼むよう案内しています。箕面市も、コンクリートブロックを通常の収集に出せないごみに挙げています。撤去の見積もりに、運び出しと処分の費用が入っているかを先に確かめるという手もあります。
出典:神戸市「ごみ処理の相談窓口(市では収集しないもの)」
Q3.自分で塀を点検するには
A.国土交通省の点検のチェックポイントは、外から見る項目として、高さが地盤から2.2m以下か、厚さが10cm以上か(高さ2mを超える塀は15cm以上)、高さ1.2mを超える塀に控え壁があるか、コンクリートの基礎があるか、傾きやひび割れがないかの5つを挙げています。ひとつでも合わないときや分からないときは、専門家に相談するよう書いています。私だったら、点検で気になった所を書き留めて、役所の窓口に対象になるかを聞くと思います。
出典:国土交通省「ブロック塀等の点検のチェックポイント」